日月老茶廟

日月老茶廟(台湾)の有機紅茶 「頂級紅玉紅茶 台茶十八號」が素晴らしい 2004年から有機栽培に転換

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台湾中部の日月老茶廟の有機紅茶

私からお茶Loveの氣が放散されているんだろうと思います。
私はこのブログでたびたびお茶について取り上げています。紛れもないお茶好きです。そうするとお茶の方で私の方にやって来るのでしょうか? 不思議な事ですが、私の嗜好を知らないはずの人が、我が家への訪問時にお茶の贈り物、お土産を持参される事がたびたびあります。

2019年2月に、北海道大学に学ぶ台湾の留学生のホームステイを受け入れました。その際彼女が持参してきたお土産がなんと、台湾の紅茶だったのです。しかも有機栽培の紅茶でした。こんな嬉しいお土産はありません。彼女とは事前にメールでいろいろやりとりはしていましたが、私が紅茶好きだなんて一言も言っていなかったのにも関わらずです。

確かに台湾は青茶やウーロン茶で有名な国です。お茶は台湾の重要な輸出産品です。お土産用に高級な茶葉を選ぶのは良くある話ですが、高級な有機栽培の紅茶をお土産として持ってきて頂けるとは、驚く限りです。

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日月老茶廟とはどんな茶園?

それはさておき、今回はその貴重な台湾の有機栽培の紅茶を紹介したいと思います。残念ながらこの紅茶と同じものを、日本で手に入れられる機会は無さそうです。もし台湾の中部に旅行にいった時には、ぜひこの紅茶を手に取って頂きたいと思います。

台湾中部に、風光明媚な観光地として人気の日月湖があります。日月湖とは、湖の形が太陽と月に似ている事から名付けられた湖なんだそうです。その日月湖のほとりで茶の栽培をしているのが、「日月老茶廟」です。その名の通り、操業は1899年の古いお茶屋さんです。英語表記ではAntique Assam Tea Farmと呼ばれ、その名の通りアッサム種の茶樹で紅茶を生産しています。

Webで検索してみると、日本人にも人気の観光地のようで、私がいただいた「頂級紅玉紅茶 台茶十八號」についての記事が随分ヒットします。日月老茶廟はラベルに描かれた通りの、古めかしい製茶工場です。この製茶工場は1959年に建てられたそうです。古めかしさが逆に、昔の日本を見るようで私は親しみを感じてしまいます。

日月老茶廟の最盛期は1970年代でしたが、たぶん日本と同様紅茶の輸出の自由化で、インド紅茶などとの価格競争で負けたのでしょう。茶園、工場は急速に廃れた事が判ります。日本の紅茶産業と全く同じ経過を辿ったようです。

その後この茶園は、従業員が5名まで減りながらも、2004年に有機栽培の紅茶園として再出発。それが見事に当たり、今や人気の観光スポットとなったようです。なんだか日本の紅茶産業の歴史を見るようです。日本でも有機の和紅茶がとても増えてきています。

リンク:日月老茶廟について解説しているブログ記事

頂級紅玉紅茶 台茶十八號

日月老茶廟の紅茶
これが頂級紅玉紅茶 台茶十八號です。しっかりと密封できる細長い缶に入っています。缶全体がとてもお洒落です。

最初このお茶をいただいた時に、Antique Assam Teaと言うのが目に入り、台湾なのにアッサム? これは台湾茶なのか? アッサム茶なのか? と少しだけ混乱しました。これは間違いなく台湾紅茶なのですが、茶樹がアッサム種だったのです。

茶缶のフタ
茶缶のフタ

缶を開封して、まず茶葉の様子を確認してみます。この頂級紅玉紅茶 台茶十八號の特徴は、アンカットリーフである事。茶葉は一切カットされていません。一心二葉を丁寧に手摘みして作られた事が分かります。しかもアンカットのアッサム種ですから、茶葉の大きさに驚きます。ダージリン茶などの中国種の茶樹に比べると、倍近い大きさがあります。

茶葉
比較するものを置き忘れましたので、如何にこの茶葉が大きいかこれじゃわかりませんね。


そんな大きな茶葉をカットする事なく、そのままを製茶しています。お茶をたてる時は、ティースプーンで掬うよりも、手づかみで入れたいほど、ごわごわとしていて、ティーポットに入れづらい茶葉です。

茶葉の色はまるでウーロン茶のようにとても黒く、良く醗酵しているように見えます。茶葉の香りはとても良く、中国茶らしい上品な、花のような香りが漂います。

さっそくお茶をたててみます。このようにアンカットで、しかも大きな茶葉は十分に蒸らすのが良いです。茶葉がしっかりと広がり、そして味と香りが十分に抽出される時間が必要です。私は蒸らし時間を5分でたててみました。

頂級紅玉紅茶  台茶十八號 たてた紅茶
濃い紅色の紅茶らしい紅茶です

出来上がったお茶は、やはりアッサム種らしい濃い紅色です。ですが、一般的なアッサム茶よりも香りが良い、しかも花のような落ち着いた深い香りがします。やはり同じ茶樹を使っても、生育環境で大きく風味は変わるようです。

私は一口紅茶を口に含んで驚愕しました。まず、すーっと清涼感を感じるミントの様な味わいが口に広がりました。それからアッサムらしいコクのある紅茶の味が広がりました。これはアッサム種の茶葉を台湾で栽培した紅茶ですが、まるでスリランカの上質なウバ茶と同じ、鮮烈なミントの香りがするのです。

中国紅茶らしい花を思わせる複雑で濃厚な味わいと同時に、ミントの様な清涼感のある味わいがこの「頂級紅玉紅茶 台茶十八號」です。とてもウバ茶に似ていますが、エグミ、渋味はあまり強くありません。アッサム種の茶葉なのに、むしろ飲み口はスッキリとして、しつこくエグミが口の中に残るということがありません。とても個性的で、飲んだものに驚きと感動を与える、そんな紅茶です。

頂級紅玉紅茶  台茶十八號 蒸らした茶葉
ポットの中に大きく広がった茶葉

さて、飲み終えた後のティーポッドから茶葉を取り出して、更に驚きました。やはりアンカットのアッサム種の茶葉は巨大です。まるで落ち葉のようです。

頂級紅玉紅茶  台茶十八號
缶の裏側です。

いろいろ探してみたのですが、日月老茶廟の紅茶は日本で買える所を見つける事が出来ませんでした。台湾に帰国した留学生に頼んで、送ってもらおうかなと思っています。これはとても驚きの紅茶です。

頂級紅玉では無いですが、台茶十八號の紅茶を楽天で見つけました。あのミント香があるのか無いのか。試してみようと思います。

この記事以外にも、日本全国に素晴らしい有機栽培、無農薬栽培の茶園を紹介した記事があります。下記リンクにに一覧としてまとめておりますので、参考にどうぞ。

リンク:日本各地の有機栽培茶、無農薬栽培茶を作るお茶農家さん一覧


ここまで読んで頂きありがとうございました。記事をシェアしていただけたら有難いです。 東倉カララ

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