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遺伝子組換大豆を使った納豆が健康に良いとは思えない
納豆は体に良いからと毎日食べている方も多いと思います。体に良いからといっても、原料の大豆や、製造場所などの安全性を無視したくありません。スーパーの陳列棚に並べられている納豆を、吟味せずに買う事には抵抗を覚えます。
少なくとも遺伝子組換の心配のある北米産大豆で作った納豆は買いたくない。北海道産の大豆で、そして有機栽培の納豆を好んで買いたいと思います。もちろん北海道産大豆なら安心というわけではありません。その理由は後で述べます。
そんな事を考えて、あれこれ不安に思うくらいなら、いっその事安心して使える大豆を使って、自分で納豆を作ってしまえ! となりました。
納豆の自作に取り組んでみました
そんなわけで今回、わが妻は納豆の自作に取り組んでみました。自作というのは大げさで、買ってきた納豆を元種にした納豆作りに挑戦してみました。自作するというより、「増殖」という方が相応しいかもしれません。YMOのミニアルバムを思い出しますね。
■用意するもの
・ヨーグルトメーカー
・乾燥大豆 100g
・ワラ納豆(自分でこれなら良いと思える商品)
■作り方
・まずは大豆を水に浸けます。今回使用した大豆は、2年前に農家の友達から購入した無農薬栽培のものです。今回は古い豆を使用したため、2日間水に浸けました。乾燥大豆100gは水を吸い、300g程度の重量になります。
・次に水に十分浸けておいた大豆を煮ます。ひたすらことこと煮ます。幸い我が家は薪ストーブを使用しておりますので、燃料代をかけずに自分の気に入った硬さまで茹でる事ができます。目標としては、指で潰せる程度の硬さが目処です。
・茹でた大豆をザルにあげ、お湯をよく切ります。まだ熱いままの大豆をヨーグルトメーカーの内容器入れ、種にする納豆を40g入れ(分量は適当でいいと思います)、よく混ぜ合わせます。
それをヨーグルトメーカー本体にセットしてスイッチオン。あとはひたすら保温です。ひたすら醗酵が進むのを待つだけです。
我が家ではもう使わないヨーグルトメーカーがあったので、それを利用しました。ヨーグルトメーカーが無くても、こたつや、ストーブの側、風呂の浴槽の上、納豆製造容器と熱湯を入れたペットボトルを一緒に毛布でくるむなど、保温できればヨーグルトメーカーは不要だと思います。
・これまで何度も試してみましたが、だいたい24時間も保温すれば、大豆全体に菌が廻り納豆になります。それ以上保温しても問題は無いのですが、納豆に含まれる成分が変質して、アンモニア臭が出てきます。食べられない事は無いのですが、とても不味い納豆に仕上がります。つーんと鼻に来るような納豆が好きな人は長く醗酵させてみてください(そんな人がいるのかは疑問ですが)。
以前友達からいただいた自作納豆が醗酵させすぎで、保存容器のフタを開けた瞬間、目に染みるようなアンモニア臭がして食べられなかった事がありました。保温しすぎにはご注意を。保温中に時折臭いを嗅いで、出来具合をチェックすると良いと思います。
今回の素納豆は、この納豆を使いました。残念ながら豆は有機じゃないですが。
国産大豆は安全なのでしょうか?
食と暮らしの安全誌を読むまで全く知らなかった事なのですが、最近では収穫前の大豆や小麦等の作物に直接農薬(グリフォサート)を散布するという「ハーベスト・エイド」と呼ばれる手法が北アメリカでは広く行われているようです。除草剤(たぶんグリフォサート)を、収穫前の作物に散布して茎を枯らせることにより、収穫作業の効率を上げるのだそうです。アメリカでは2000年の半ばから行われています。
直接作物に農薬を散布しますから、収穫物に農薬が残留しない訳がありません。アメリカからの小麦や大豆、シリアルの原料のオーツ麦など、検査するとほぼ100%グリフォサートが検出されているようです。それは遺伝子組換(ラウンドアップとセットの作物です)、非遺伝子組換問わずです。
そのままでは輸入できない事から、賢い日本政府はグリフォサートの残留基準値の方を引き上げてしまいました。アメリカの作物の都合に合せて、農薬の許容値を引き上げる。まったく国民思いの素晴らしい政府です。国民が病気になれば、医療業界も儲かるので、ウィン・ウィンですねw
日本政府、グリホサートの残留基準値を大幅緩和
これを卑劣と呼ばなくして何と呼ぶことができるだろうか? 日本政府はグリホサートの残留許容量を大幅に緩和するために6月にパブリックコメントを行い、8月から実施を見込んでいたものと思われる。 …
北海道の大豆だってあやしい
そしてその恐ろしい「ハーベスト・エイド」と同じような事が、もうすでに北海道でも普通に行われていると聞きました。下に張ったリンクは、ラウンドアップの宣伝です。収穫3週間前に散布すると書かれています。これってハーベストエイドそのものじゃないですか!
作物別の効果的な防除~大豆収穫前~|除草剤ならラウンドアップマックスロード
大豆収穫前の雑草防除方法をご紹介。だいず収穫前の手取り雑草から解放。除草剤ならラウンドアップマックスロード。農業生産者の大切な農作物を守る。農作業の省力化や幅広く効率的にお使いいただけます。
と云う事で、北海道産の大豆だからといって安心して食べられないのです。どこで獲れたか分からない大豆では原発事故の影響が心配です。といって北海道産というだけでは、グリフォサートの残留が心配です。ですので安心して食べるには、有機栽培である事がとても重要です。
輸入農産物へのグリホサートの残留基準 現行の5~150倍に大幅緩和か? | 週刊金曜日オンライン
輸入小麦やそばなどで、除草剤グリホサートの残留基準が緩和の動き。 国産よりも輸入もののほうが心配なのに、こんな基準じゃ安心できない! …
こんな時代です。こうなりゃ有機栽培の乾燥大豆を買って納豆も自家製だ!
お次は、種菌や、庭の雑草から納豆の自作に挑戦してみます。
参考文献:「日本が売られる」堤未果 幻冬舎新書、食と暮らしの安全 2019年3月号
ここまで読んで頂きありがとうございました。記事をシェアしていただけたら有難いです。 東倉カララ