Table of Contents
和紅茶ブームが有機紅茶の追い風に成れば良いですね
和紅茶ブームはどうやら本物になったようです。有機のお茶を作っている茶園は、必ずといっていいほど紅茶も手がけています。ただこの和紅茶ブームを喜んでばかりもいられません。
残念な事に日本では、緑茶はタダで飲むものもしくは、100円を出してペットボトルで飲むものになってしまっています(ペットボトルに使うお茶なんて、茶園からとても安く買いたたいているそうです)。飲食店で緑茶はタダで出る事は有っても、紅茶がタダで出てくる事は有りません。
せっかく一生懸命に作った緑茶でも、業者に安く買いたたかれてしまうのです。それなら、少しでも高く売れる紅茶を作ってみようと考えるのは当たり前の事です。和紅茶がブームと云っても、その背景には、とても残念な事情が有ると思います。
鹿児島県屋久島・八万寿茶園の紅茶
屋久島東側、愛子岳の麓にある八万寿茶園もやはり緑茶のみならず、紅茶も生産しています。当然緑茶同様、無農薬・無化学肥料の有機栽培で育てられた茶葉で、ここの紅茶は作られています。
非常に魅力的な緑茶を生産する茶園だけに、いったいどんな紅茶を作っているのだろうと,期待がとても高まります。手で草取り、虫取りをして、丁寧に大事に育てられた茶樹からここの紅茶は作られています。
紅茶の茶葉は日本茶の品種で作られた、とサイトに書いてあります。具体的な品種は不明です。この茶園では、やぶきた、ゆたかみどり、あさつゆ、めいりょくといった茶樹を栽培しています。
開封してみると茶葉はごらんの通りです。ごく平均的な焦げ茶色をしていて、短くカットされています。しっかりと醗酵しているように思います。私はダージリンのマカイバリ茶園の大きな茶葉に慣れてしまっているので、とても細かい茶葉に感じてしまいますが、これは極く標準的な大きさの茶葉です。
早速茶を立ててみます。茶葉の大きさから考えて、蒸らし時間は4分にしてみました。カップに注ぐと水色は濃い紅色で、いかにも和紅茶らしい色をしています。カップに注いでいると、派手さのない優しい甘い良い香りが漂います。
まず一口、口に含むと、先に頂いた新茶の緑茶と同様に、野趣溢れるスッキリとした味わいをまず感じました。インドやスリランカのお茶等と違い、エグミ、渋味少なくすっきりとした味わいです。それでいて、水がとろりとするように感じる深いコクの有る味わいがあります。
そしてこの紅茶の一番の特徴だと思うのですが、微かなバラ科の花を思わせるような心地よい香り、味わいが追ってやってきます。そう、中国のキムーン茶を思わせるような味わいです。今まで試してきた和紅茶の中で、この様な風味は初めての経験です。この風味は発酵技術のなせる技なのではないかなと推測します。
有機屋久島紅茶、80gで640円です。
周りに農薬をまく農家のない、そして(たぶん)ミネラル豊富な屋久島の土壌という、恵まれた環境が生み出すこの紅茶は、まさに自然のたまものだと思います。ありがたく頂きたいと思います。
オリジナル商品のご紹介 | 屋久島 八万寿茶園
屋久島のお茶、八万寿茶園のオリジナル商品のご紹介
他にも日本全国に沢山のすばらしい有機栽培に取り組んでいる茶園さんがあります。私が実際に飲んでいるオススメの茶園さんを一覧にしましたので、参考にしてください。
リンク:日本各地の有機栽培茶、無農薬栽培茶を作るお茶農家さん一覧
多くの人は有機栽培や自然栽培なんてどうでも良いのだろう
コンビニ,スーパーマーケットでは多種大量のペットボトルのお茶が売られています。何処の茶園で作られたのか解らない、どんな育てられ方をしたのか解らない、そんなペットボトルのお茶です。
検査をすれば、その殆どの商品から何らかの農薬が検出されると聴きます。そんな現実を見ると、多くの人はオーガニックだの、無農薬栽培などには端から興味がないのだろうと云うことが良くわかります。安くのめればいいのです。
だけれども何処かに、安全で美味しいお茶が飲みたい,だけれども何処にそのようなものが有るのか判らないなんて人も少なからず居ると思います。そんな人の為に、そして一生懸命に素晴らしいお茶を生産している茶農家さんにすこしでも応援になるようにと思ってこの様な記事を書いています。
殆どアクセスがない事は解っています。それでも私はこうした記事を書き続けます。こうした情報が必要な誰かに伝える為に。
ここまで読んで頂きありがとうございました。記事をシェアしていただけたら有難いです。 東倉カララ