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阿波伝統乳酸菌発酵阿波晩茶をいただく
お茶好きを公言していると、自然とお茶の頂き物が多くなるものです。
先日女房の友達がプレゼントしてくれたのは徳島の阿波晩茶でした。番茶じゃなく晩茶です。
密封されていない紙袋にただそのまま茶葉が入れられているシンプルな包装。地元でしか手に入れられない貴重品です。
袋をよく読んで見ると、阿波伝統乳酸菌発酵阿波晩茶と書いてありるではないですか! 乳酸菌発酵させたお茶なんて初めてです。
そんなわけで早速お茶を立てて見ました。
紙袋を開けると、そのまま茶葉が入っています。しかもカットしていない茶葉そのままのお茶です。匂いをかいで見ると、、、、、高校時代に嗅がされた剣道部の小手を思わせる酸っぱい香りが茶葉から漂います。こんな匂いの茶葉は初めてです!
ポットに茶葉を1つまみ(約3g)入れ、熱湯を注ぎ待つ事3分。晩茶というものの、出来上がったお茶は澄んだ鴬色の上品な緑茶の様です。
1口飲むと、まずほんのりとした酸っぱさに驚きました。
これは確かに乳酸菌醗酵の味と香です。晩茶とはいうものの、番茶とは似ても似つかぬこの味。ヨモギかなにかの薬草茶、はたまたダージリンのファーストフラッシュの様な青々したフレッシュな味です。
そして私が特に氣にいった点は茶にコクがあり、とても飲みごたえがあるということ。お茶がとろりとしています。
阿波晩茶とはどういうお茶なのか
さて、この阿波晩茶なるものがどういうものかちょっと調べて見ました。
まず、番茶ではなくて、何故晩茶なのか? それはこのお茶の製法に由来があります。夏まで大きく育てた一番茶を収穫して使う事から、遅く収穫すると云う意味で晩茶なんだそうです。
そしてその製法です。まず収穫した茶葉を釜で蒸し、揉捻(茶もみ)するまでは普通なのですが、その後2〜3週間びっしりと茶葉を樽につけ込む、嫌気醗酵させます。樽には長年住み着いている乳酸菌がいるため、つけ込まれた茶葉が乳酸発酵をおこし、この独特の味と香りを生み出すそうです。まさに茶葉の漬物です。
紅茶、ウーロン茶等の発酵は酸化酵素の働きによる醗酵です。これは皮をむいたリンゴが茶色くなるのと同じ仕組みです。ところが阿波晩茶は乳酸菌発酵ですので、同じ発酵といっても全く別物の発酵です。菌の力による醗酵ですからヨーグルトや漬物、味噌醤油のたぐいと同じ食品という事になります。
阿波晩茶は乳酸菌がカテキンを分解するので、お茶独自の渋味が薄まります。またしっかりと成長させた茶葉ですので、もともとカフェインも少なめです。ですのでとても口当たりがよく、まろやかな味のお茶になります。
※残念ながら、この画像のお茶は、通販では手に入れられないようです。
袋裏側のラベル
阿波晩茶の効能
効能としては、血糖値の上昇を抑えたり、アレルギーや炎症を抑える効果が期待出来るそうです。また植物性乳酸菌で作られた食品ですので、整腸作用も期待できます。炎症を抑えるという事は、体を冷やす作用があります。ですから夏には最適のお茶だと私は思います。冷水から入れた、水だし阿波晩茶は真夏の飲料にぴったりです。
阿波晩茶はとても貴重品
さてこの良い事づくめの阿波晩茶ですが、生産地が徳島の那賀町、上勝町のたった6〜7軒の農家でしか作られていません。地図で場所を確認して見ると、なんと私のご先祖様の出身地のすぐそばじゃないですか。徳島のとても山深い地区で作られたお茶です。きっと私のご先祖様もその昔飲んでいたに違いないと思います。私との不思議な縁を感じます。
こんな山間で栽培された茶葉ですので、ほとんどが無農薬、自然農法で育てられています。自然栽培されたお茶は、とてもコクのある味がします。この阿波晩茶を飲んだ時に、以前頂いた無農薬、無肥料の自然栽培で作られたお茶(白茶)を思い出しました。とろりとしたコクが、自然栽培茶の特徴です。
それに対して肥料をたっぷり与えられたお茶は、うま味はあるけれど、コクは有りません。
スーパーマーケットで売られている緑茶は、残留農薬(しかもネオニコチノイド)がたっぷりで、海外には輸出できないものが多くあると聞きます。でも、この阿波晩茶ならそんな心配は殆どありません。
効率、儲けを優先させて、日本人は多くのものを失ったと思います。
ここまで読んで頂きありがとうございました。記事をシェアしていただけたら有難いです。 東倉カララ